Microsoft Japan Data Platform Tech Sales Team
島本 丞
Bing Custom Search とは
Bing Custom Search を利用すると、自社サイトのコンテンツ専用の検索サービスを、ブラウザーから簡単な設定をするだけで構築できます。主な特徴は以下のとおりです。
- 特定キーワードが入力された際に、先頭に表示するページが設定できます。
- 複数のサイトを検索対象にした場合、サイトごとに優先順位をつけられます。
- 広告が表示されることは有りません。
- 入力されたキーワードに関連する検索候補を取得する事ができます。
今回は、本 Data Platform Tech Sales Team Blogのサイト( https://blogs.msdn.microsoft.com/dataplatjp/ )内を検索する API を作成する流れを紹介します。Step 1~8 という流れで順番に進めて Bing Custom Search を使ってみましょう。
Step 1. キーの発行
Try Cognitive Services から、無料の試用キーを発行します。APIキーの取得をクリックします。
Bing Custom Search の APIキーが2つ発行されますのでメモしておいて下さい。APIキーは2つ発行されますが、利用するのはどちらか1つです。
試用では無く有料のキーをAzure Portal から発行して、利用する事もできます。
Step 2. インスタンスの作成
Bing Custom Search のサイトにアクセスして左上の Sign in をクリックします。マイクロソフトアカウント、または組織アカウントでサインインして下さい。サインインした後、使用許諾に承諾頂くと、以下の画面が表示されます。ここで、Create New Instance ボタンをクリックして、新しいインスタンスを作成します。
インスタンスの名前を決める必要があります。ここでは、"Data Platform Blog" と入力して、OKボタンをクリックします。
Step 3. 検索対象サイトの登録
Step 2でインスタンスが作成されました。この段階では検索対象のサイトが登録させていない為、本ブログのサイト( https://blogs.msdn.microsoft.com/dataplatjp/ ) を検索対象として登録します。検索対象のサイトのサブページも検索対象にするため、Include Subpages はチェックしておきます。
上記の例では、URLのhttps:// から全てを登録しましたが、一部だけを登録する事も可能です。例えば、”microsoft.com/ja-jp/” と登録する事で、https://www.microsoft.com/ja-jp/ 、https://docs.microsoft.com/ja-jp/、https://azure.microsoft.com/ja-jp/ 等の複数のサイトを検索対象に含める事ができます。最大400のURLを登録できます。
では早速、画面右半分の Enter Query で SQL Data Warehouse の記事を検索してみましょう。
キーワードの下の、Safe Search で成人向けコンテンツを検索対象に含めるか、Market 指定でどこの地域に向けに最適な結果を返すか指定する事ができます。
Step 4. 検索対象から除外するページの登録
検索結果の画面から、「Block」をクリックする事で、検索対象に含めたくないページを登録する事ができます。最大400のURLを登録できます。
Step 5. 特定のキーワードに対して、先頭に表示するページの登録
検索結果の画面から、「Pin to top」をクリックする事で、特定のキーワードか入力された際に先頭に表示するページを登録することができます。キーワードはアルファベットの大文字小文字は無視されます。今回の例では、"SQL DATA WAREHOUSE" でも "sql data warehouse" でも Pinned に登録されたページが先頭に表示されます。最大200のキーワードとURLの組み合わせを登録できます。
Step 6. ホストされている検索ページの設定
Bing Custom Search では、ホストされている検索サイトを利用する事ができます。「Hosted UI」をクリックして設定します。今回は、Page title の設定を行います。Search key には、「Step 1」で発行したキーを入力します。全て設定が完了したら、右上の「Publish」をクリックする事で設定が反映されます。
Step 7. Web REST API の呼び出し
Web REST API を呼び出します。画面上から以下の設定を行い、「Call」をクリックします。
Select Endpoint → Web
Query → SQL Data Warehouse
Subscription Key → 「Step 1」で発行したキー
API Call の部分に curl コマンドのサンプルが表示されますので、コピーペーストして頂く事でコマンドプロンプトや Linux 環境から API を呼び出すことができます。API の呼び出しと結果の詳細については Custom Search API v7 reference を参照下さい。
Step 8. ホストされている検索ページの利用
API Call だけでなく、ホストされている検索サイトも利用する事ができます。画面上から以下の設定を行います。
Select Endpoint → Hosted UI
利用方法としては、以下の2種類が有ります。
Option 1 … Javascript スニペット
Javascript スニペットをペーストして、お客様がご利用のWEBサイトに検索窓を挿入して利用します。
Option 2 … HTMLエンドポイントの利用
リンクを利用して、カスタマイズされた検索WEBページを利用します。以下は HTMLエンドポイントの画面イメージです。
最後に
Bing Custom Search を利用すると、Web からの設定だけで簡単に、カスタマイズされた検索するページを作成できる事を分かって頂けたかと思います。2018年5月の Build のタイミングで多くの機能強化が行われました。Bing検索エンジンと同様に英語、日本語以外の多言語に対応していますので、ぜひご活用頂ければと存じます。
参考URL
概要 … https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/cognitive-services/bing-custom-search/
ドキュメント(英語) … https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/cognitive-services/bing-custom-search/
価格 … https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/cognitive-services/bing-custom-search/