みなさん、こんにちは。
今回は、モノのインターネット(Internet of Things, IoT)シナリオを想定して膨大なセンサーデータから自動で異常を検知して Dynamics 365 にケースを自動作成するサンプルデザインを紹介します。
背景
モノのインターネットは、様々な「モノ(物)」がインターネットに接続され(単に繋がるだけではなく、モノがインターネットのように繋がる)、情報交換することにより相互に制御する仕組みです。例えば、エレベーターを提供している会社は、IoT を通じてエレベーターの異常を自動検知することで保守サービスを未然に行うことができるようになります。
サンプル概要
本サンプルは、膨大なセンサーデータから異常を検知し、自動的に Dynamics 365 にケースを作成します。
主な特徴は 2 点です。
- センサーデータの格納場所は Azure Cosmos DB を利用する。
- 異常の自動検知、およびケースの作成は、Azure Logic Apps が行う。
Azure Cosmos DB とは?
一般的にデータを格納するデータベースは、リレーショナルデータベース(RDB) とそれ以外(NoSQL) の 2 種類に分けられます。Azure Cosmos DB は、この 2 種類が統合された新しいデータベースサービスです。利用者にとって Azure Cosmos DB を選択する最大のメリットは、「グローバル配信」によりユーザーはどこからアクセスしても待ち時間が最小限に抑えられます。スループット、待ち時間、可用性、整合性が保証されているサービスレベルアグリーメント(SLA) により、製品選定段階では見えないリスクを最小化できます。実際に、膨大なセンサーデータの格納先として Azure Cosmos DB を検討されているお客様もいらっしゃるようです。
Azure Cosmos DB の概要:
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/cosmos-db/introduction#key-capabilities
Azure Cosmos DB の SLA:
https://azure.microsoft.com/ja-jp/support/legal/sla/cosmos-db/v1_1/
ノンコーディングですぐに試せる Azure Logic Apps
Azure Logic Apps は、様々な外部アプリケーションとの連携をノンコーディングを実現できるサービスです。これを利用することで、評価に必要なコスト(人、時間)を最小化できます。本サンプルでは、Azure Logic Apps にて、1. 定期的にセンサーデータから異常なデータを取得する、2. 異常データをもとに Dynamics 365 にケースを作成する。を実装します。
まとめ
次回は、このサンプルをセットアップしてみましょう。
– プレミアフィールドエンジニアリング 河野 高也
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